ポケットコンピュータはCASIO(カシオ)やSHARP(シャープ)からたくさんの機種が発売されました。通称ポケコンが活躍した現役時代について。
最近は見なくなりましたが、ポケットコンピュータは大学の工学部や理学部の理工系の学生や、工業高校などで計算機として、また数式や関数などを使う関数電卓や簡易的なプログラムを作成して数値を求めるのに使われていました。ポケットコンピュータの主力メーカーだったのは、CASIO(カシオ)とSHARP(シャープ)です。主な機能は電卓機能、関数電卓の機能に加えて、BASICやC言語などのプログラム言語が使えるのがポケットコンピュータの一番の特徴です。NECによってパソコンが家庭に普及し始めた頃は、パソコン雑誌などに掲載されているゲームのプログラムをBASICやマシン語などで入力してゲームを楽しんだものです。ポケットコンピュータの液晶画面では文字と数字しか表示できない機種がほとんどなのでゲームといっても簡単なものしかできませんでしたが、ゲームを作ったり、音が出るビープ機能が搭載された機種ではプログラムによって音楽を鳴らすこともできました。ポケットコンピュータは、CASIO(カシオ)とSHARP(シャープ)では、最近まで生産され続けていましたが、現在では製品情報を見る限り生産はされていないようです。しかし、Yahoo!オークションではコレクター間で現在も取り引きされており、ポケコンを楽しんでいる方も多くいらっしゃいます。
物理学や機械工学の実験では、ポケットコンピュータが最も活躍したことでしょう。実験では、ある数値を変化させたときに測定可能な物理量を測って得られた数値結果を元に、ポケットコンピュータで定理に基づく数式や複雑な関数を使って、係数や指標を計算して求めるのです。その場合、簡単なプログラム言語であるBASICを用いてプログラムを組みます。次から次へと数字を打ち込むだけでポケットコンピュータの液晶画面に、求める数字が出てくるのは計算機では得られない機能でした。ポケコンのプログラムも、スキルが上達してくるとますます便利になってきます。関数電卓では同じ数値を毎回打ち込む必要がありますが、ポケットコンピュータでBASIC言語などのプログラムを組むとその必要がなくなり実験結果のまとめも効率的にできました。今であれば、パソコンでマイクロソフトのエクセルを使えば数式の計算もグラフを描くのもとっても簡単です。
大学では、CASIOやSHARPのポケットコンピュータを推奨していて斡旋したりもしていました。特に理数系の学期末の試験では、関数計算が必要なため関数電卓としてこのポケコンを持ち込みできる科目がありました。教授によってはポケットコンピュータをどのように使ってもOK!という先生もいらっしゃいました。ポケットコンピュータのメモリ機能を利用して、たくさんの用語をあらかじめ打ち込んで試験勉強ならぬ、試験準備をしたものです。ただし、通常は先生が認めた場合を除き、試験中にこのような行為が発見されればカンニングと判断されます。中には、学生が一生懸命ポケットコンピュータに打ち込んだメモリを試験前に全てリセットして回る先生もいらっしゃいました。厳しい試験監督に当たると、カンニングが発見された学生は試験の受験がその場で中止されてしまい試験も0点の扱いとなり、その科目の単位を取得できなかった学生もいたようです。